泥沼記

【Fallout 4】Tactical Reload Patchを未対応Modに流用する

備忘録を兼ねて。
※色文字はFallout4Modデータベースへのリンク。

Mod武器をTactical Reloadに対応させるには「Tactical Reload Patch Repository」が必要。ありがたいことに相当数のModに対応してくれているが、RU556など有名どころでも未対応のものはある。

今回は既存のTactical Reload用アニメーションを流用してパッチを自作していく。コピペとクリックだけなので僕のようにhkxやnifの編集知識ゼロでもできます。ただ、当然FO4Editによる編集が必要だし、Archive2もほぼ必須。その辺の導入は他に分かりやすく解説してくださっているサイトがあるのでそちらをどうぞ。

※他Modからのファイル流用は個人利用の範囲で行いましょう。

RU556をTactical Reloadに対応させる

hkxファイルは置き換えるとポリゴンがズレることもあるけど、ある程度使い回しが効く。今回は先述のRU556をTactical Reloadに対応させてみる。他のModにも応用できますが下の解説と違う部分があるときは補足も参照しながら進めてみてください。

1. FO4Editでパッチ用espを作成する

①新規espを作成する

まずはFO4Editを起動。
今回必要なのはRU556と任意のTactical Reload Patch。折角なので同じAR-15系MODのMK18CQBRのパッチを使う。
f:id:doronumax:20211104001151p:plain

f:id:doronumax:20211104001223p:plain

RU556のespを開きRaceとWeaponを選択して右クリック。”Deep copy as override into”を選び新規espをeslフラグ付きで作成。いちおう新規espを作成しなくても同様の手順で編集すれば対応させることは可能なんだけど、競合したときにロードオーダーの変更が楽なので。
f:id:doronumax:20211104002028p:plain

f:id:doronumax:20211104002104p:plain

f:id:doronumax:20211104002230p:plain


②TacticalReloadPatch.esmをマスター指定する

作ったespでTacticalReloadPatch.esmをマスター指定する。
f:id:doronumax:20211104002252p:plain

f:id:doronumax:20211104002258p:plain


③Raceに「actors¥…¥Pistol」を追加する

次にMK18_TacticalReloadPatch.espのRaceをどちらでもいいので開く。一番下の方までいくと「actors¥…¥Pistol」の箇所が黄色くハイライトされていてTacticalReloadPatchで追加されていることがわかる。この部分をコピーして自作パッチのRaceにペーストしていくのだが、Modによっては手間がかかるのでPowerArmorを後回しにHumanだけ編集して先に動作確認するのがオススメ。
f:id:doronumax:20211104002517p:plain

f:id:doronumax:20211104002521p:plain

Animation PathsにPathを追加。追加された空欄にペースト。1stPersonの項目全てに行う。
f:id:doronumax:20211104002555p:plain

f:id:doronumax:20211104002629p:plain

f:id:doronumax:20211104002709p:plain
下から編集した場合、ここまでくれば完了。上の赤線部からは1stPersonのアニメーションではないため追加の必要はない。

④Weaponに「AnimsReloadReserve」を追加する

MK18_TacticalReloadPatch.espのWeaponのどちらかを開く。少し下を見るとパッチで「AnimsReloadReserve」のKeywordが追加されていることがわかる。
f:id:doronumax:20211104003251p:plain

自作パッチのWeaponにKeywordを追加してコピペ。さっきとは違って1箇所だけでOKだが、Weaponに銃器が複数ある場合は全て編集する。(Modによっては近接武器も混ざっているので注意)
f:id:doronumax:20211104003625p:plain

f:id:doronumax:20211104003632p:plain


⑤セーブしてFO4Editを終了する

FO4Editでの作業はこれでおしまい。
f:id:doronumax:20211104003649p:plain


2. hkxファイルを流用する

①リロードアニメーションの置き場所を確認する

RU556のMain.ba2ファイルから、リロードアニメーションのフォルダパスを確認する。ba2の場合、hkxファイルをまとめて展開してしまう方が分かりやすい。ルーズファイルのModならアニメーションはMeshesフォルダ内にある。hkxファイルをまとめたフォルダがない場合、そのMODはバニラ・DLC武器や他のModのアニメーションを流用していると思われる(espファイルのWeaponの項目でKeywordsを確認すればどのアニメーションを元にしているかが大体わかる)。
バニラ・DLC武器なら必要な作業は完了となります。他Modならアニメーション元のパッチを作成すればOK。
f:id:doronumax:20211104023225p:plain

f:id:doronumax:20211104023249p:plain


②上書き用フォルダを作る

TacticalReloadPatchRepositryのMeshes内に先ほど確認したのと同じ階層構造のフォルダを作成する。
f:id:doronumax:20211104023307p:plain

f:id:doronumax:20211104023316p:plain
コピペでも大丈夫だけど後々追加するファイルが見つけにくいので余分なhkxファイルは消しておくのがオススメ。


③別ModからWPNReloadReserve.hkxを流用する

個別パッチや対応ModからWPNReloadReserve.hkxを拝借する。アサルトライフル系のModなら流用できるものが多い。MK18のものは流用不可(ポリゴンが派手にズレる)。今回はSIG MCXから流用する。
f:id:doronumax:20211104010838p:plain

f:id:doronumax:20211104023547p:plain
アタッチメント毎に分かれたフォルダにもとりあえずコピーしておく。動作確認後にポリゴンがズレていたら他のModから適合するものを探す(アサルトライフルならRU556系、ピストルならデリバラー系のアニメーションを使用しているModは相互に流用可能なことが多い)。
ここはトライ&エラーしかないし、独自アニメーションのModだとそもそも適合するhkxが無いことも。ズレるポリゴンについてはnifかhkxの編集で何とかなるのかもしれないけど、その辺の知識は皆無なので詳しい人に託します。

④完成!

※音量注意

RU556はRU556 Armory Projectによるアタッチメント追加でHera Arms CQRストックを付けられるので、変態カスタムが捗る。
RU556系のアニメーションをベースに作られたアサルトライフルModは多いので、それらのModも同様の手順でTactical Reloadに対応させることができるはず(SCAR Mk17-20 Projectは確認済み)。


補足

1. ピストル系Modについて

ピストル系Modも同様の手順で対応可能だが、FO4EditでRaceを編集する際にSGNM-Behaviour Graphも変更する必要があり、Pistolのアニメーション指定しなくていい部分があるなど、アサルトライフルの場合とは少し違うのでご注意を。
f:id:doronumax:20211104013634p:plain

2. Raceの項目がないModについて

他のModやバニラのアニメーションを使うModはRaceの項目が存在しないことがある。その場合はWeaponのKeywordsにAnimsReloadReserveを追加するだけで問題ないが、ロードオーダーによっては同じアニメーションを使うModで上書きされて撃ち切りリロードしかできなくなってしまうので注意。パッチはなるべくロードオーダーを後にした方がいい。(それでもダメな場合、Raceを自分で追加すれば回避できるのだろうけど、今のところ自分の環境ではそこまでする必要のあるModがないし面倒なので試していない…)

3. バニラ武器のアニメーション置換Modを導入している場合

Tactical Reloadは元々バニラ武器用のModなのでパッチは必要ないが、バニラ武器のアニメーション置換Mod(例えばFiddler's Deliverer Animation Replacer)を導入している場合、置換Mod用のパッチを作成しなければならない。