泥沼記

ザ・フォーリナー/復讐者

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闇落ちジャッキーが見られる異色のジャッキー映画。

感覚的にはジョン・ウィックのような作品だが、爆弾やトラップで相手をジリジリと精神的に追い詰めていくのが新鮮だった。

 

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こんな顔で相手をジリジリ追い詰めていく。怖すぎる。

 

 

シリアスな空気の中、格闘シーンはジャッキー色の強いコミカルさでギャップが面白い。

 

ジャッキーだけでなく、ショーン・コネリーのような雰囲気を漂わせるピアース・ブロスナンにも注目。

 

なかなか面白い映画だった。

 

 

以下ネタバレあり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

過去に妻と娘を失い、唯一残された肉親であるもう一人の娘を爆破テロによって奪われたジャッキーの復讐劇。

 

敵陣に乗り込んで皆殺し、というよくあるスタイルではなく、身の回りを執拗に爆破して脅迫していく斬新な追い詰め方がリアルだった。

 

ジャッキーの標的はあくまでも爆破テロの実行犯と主謀者のみで、他に無駄な殺生を一切しないところがプロの仕事という感じで良かったし、

本当に特殊部隊出身のヤバイやつを怒らせたらこんな感じで復讐してくるのだろうなぁというリアルさが怖い。

 

面白いのがジャッキーに追い詰められていくピアース・ブロスナンが、本当に爆破テロの犯人を知らないところ。

部下と妻に裏切られ、ジャッキーにも執拗に迫られ続ける彼に少し同情してしまう。元は彼の蒔いた種なので自業自得ではあるけど。

 

 

最後は、ジャッキーには珍しく銃を仕込んで爆破犯のアジトに潜入するところに、復讐の本気度合いがメタ的に感じられる。ジャッキーのキャスティングをうまく使った演出で良かったと思う。

 

 

全体的には地味で暗い映画だけど、ところどころニヤっとくるシーンもあり、何よりジャッキーの格闘アクションそのもののコミカルさが明るさを添えている。見やすくて中々楽しめる映画だった。

 

 

ピアース・ブロスナンの右腕的人物を演じていたマイケル・マケルハットン(富野作品に出てきそうな名前…失礼…)

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どこかで見た顔だなぁ、なんとなくGoTで見た気がするけど誰だったかなぁと思っていたらルース・ボルトンの人だった!

どことなくダニエル・クレイグ感。ちなみに本作はカジロワのマーティン・キャンベル監督作。