泥沼記

用心棒(1961)

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リアルな人間ドラマを売りにしていた『七人の侍』に比べて、こちらは「劇」的な面白さ。主人公・三十郎は渋かっこいいけどどこか親しみやすくて良いキャラしてる。三船敏郎の誇張抜きで「目にも止まらぬ」剣捌きも素晴らしい。

FFXゴールデンカムイなど様々な作品でオマージュされ続けるのも頷ける、コミカルな面白さと画面のかっこよさが詰まった作品。

 

クライマックスで三十郎がゆったりと歩いてくるシーンは、古臭さを感じないどころか今見ても先鋭的でイカしてる。長らく引っ張っておいてあっという間に終わる殺陣も最高にカッコいい。三船敏郎の見事な剣捌きによって、ごく短い間に見応えが濃縮されていた。