泥沼記

Final Fantasy XV エピソードアーデンまで遊び終えての感想

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数年前、魔が刺して買ったゲーム。キングスレイブやブラザーフッドをきっちり見て万全の状態で遊び始めたが、レガリアでBGMを聴くうちに過去作品を遊びたくなって積んでしまったのであった…。最近遊び直してようやくクリア。

 

散々な評価からハードルを大きく下げていたこともあってそこそこ楽しむことができたが、やはり後半のプロットだけ並べたようなスカスカ展開には出来の悪さを感じてしまう。列車の旅で徐々に寂寥感が増していく感じは良かったんだけどなぁ…。「世界のために命を投げ出す英雄だってやっぱ辛えんだ、人間だもの」というテーマも嫌いじゃない。

 

ファンタジー世界なのにドライブと列車で妙に現実的な旅をするところは個人的には好み。ドライブ中に髪がなびいたり急ブレーキに反応したり、キャンプの食事シーンではきちんとその日の料理を食べていたりといった変に細かい作り込みには新鮮さを感じた。ただ、ドライブの大半はレール式だし、街や探索できるロケーションも少ないので肝心な部分の作り込みは足りない。

 

戦闘は軽快で中々楽しいが、ロックオンシステムの面倒さやいちいちアイテムを使わされる回復システムなど不満点も多い。ヒーラー設定ができればいいのに。

モンスターのグラフィックやデザインは良いのにストーリー性皆無のモブハントで戦うことが殆どだし、サブクエストも単調でストーリー性に欠けるものが多い。

ダンジョンもあっさりしたものばかり。梯子を律儀に降りたり狭い所を潜り抜けたりする演出はいちいち鬱陶しい。その分隠しダンジョンはギミックだらけだが、このゲームの操作性でマリオをやらされても楽しさは皆無だし、流石に投げ出した。

ロイヤルパックで追加されたラストダンジョンだけは遊び応えがあって楽しかった。崩壊したインソムニアの景色には圧倒される。

 

DLCエピソードについてはストーリーも含め概ね満足。エピソード毎にゲーム性も大きく違っていて、作り込みは深くないが遊んでいて中々楽しいものだった。エピソードイグニスでは本編で活かしきれなかった彼とノクティスの関係性が最大限に引き出されていてかなり感動的。このエピソードは本編に含めるべきだった。

最後のDLCとなってしまったエピソードアーデンも、過去のインソムニアで暴れ回ることができる中々楽しい出来。ストーリーはエピソードノクティスに繋げるための煮え切らないものだったが。

結局立ち消えとなってしまったEp.ノクティスの構想を見るのは虚しいものだが、Ep.イグニスの別エンドで何となくどんな展開になるのかは分かったし、もう一つのエンディングとして脳内補完しておくことにしよう…。

 

そんな感じで、不満だらけではあるけどなんだかんだで大体遊び尽くしてしまったFFXV。やりたかったことが何となく分かるだけに、料理グラフィックのようなしょうもない枝葉にばかり拘って大事な部分を疎かにしちゃったのが残念でならない。

細かいこだわりを捨てても作りきれないなら、グラフィックを落とすか鉄道の旅だけに絞り込んでくれればよかったんだけどなぁ…。