泥沼記

The Witch 魔女(2018)

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韓国映画の持ち味は薄いのに超面白い作品。普段は韓国映画が苦手な人も韓国映画に飽き飽きした人も、まずはネタバレ無しで是非楽しんでみてほしい。

以下ネタバレありの感想。


















韓国映画の持ち味であり欠点でもあるのは「胸糞の悪い容赦ない展開」と「コメディや町並みのアジア臭さ」。これらはハリウッド映画にない強い魅力だ。
そんな韓国映画のことだから今作でも途中から「とんでもなく胸糞の悪い展開になるんだろうなぁ…」と覚悟を決めて見ていたのだが、それほど痛ましい展開もないまま映画は後半へと突入。
研究所での非道な行いをくどくどと説明し始めた辺りで「アクションとかのクオリティは高いけど韓国映画色も薄いし、ハリウッド映画の陳腐な後追いになっちゃってるなぁ」と少しガッカリしていた。しかしその直後、そんな僕の内心を見透かすかのように大きな変貌を遂げてくれた
そこから畳み掛ける超人バトルもかなり良い感じ。流石にハリウッド映画には劣るCGも所々に短く使われているだけなので殆ど気にならない。安っぽいCGでゴリ押しする韓国映画も割と多い中で、上手く作られているなぁと感心してしまう。

韓国の田舎娘のおぼこさは今作に不可欠な要素だし、ハリウッドで予算をかけてリメイクしてもこの衝撃は再現不可能だろう。
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韓国映画で散々描かれてきた胸糞の悪さも町並み描写もほんわかコメディも捨て去って、代わりに韓国人キャストだからこそキマるどんでん返しを見せつけてくれた。
それだけに続編では新鮮さを出すのが難しくなるかもしれないが、それでも大きく期待してしまう映画だった。次回作は是非とも映画館で見たいなぁ…。


ちなみに「おぼこい」なんて書いてしまったが、ク・ジャユンを演じたキム・ダミは今韓国内で大注目されている新人女優。ネトフリドラマ「梨泰院クラス」でもヒロインを演じている。