泥沼記

ウォーキング・デッド S1〜3

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今更ながら見ている。ゾンビ物だと甘く見てはいけない。グロテスクなシーンは多いが内容は重厚な人間ドラマなので、グロが苦手ではない人には幅広くおすすめできるドラマ。少し古いとはいえ話題作なだけある。

 

初めてこのドラマを見たのは7、8年前のこと。ゲーム版のウォーキング・デッドをプレイ動画で見ていたこともあって、何となくGEOで借りた覚えがある。フルハウスプリズンブレイクなど子どもの頃にチラ見したものを除けば、初めて見た洋ドラでもある。

とりあえず2本借りて6話まで視聴。確かに面白いとは思ったがドロドロした浮気模様にはあまり興味が無く、ゲーム版の印象もあったので見ていてイライラしそうで続きは借りなかった。

 

徐々に熱が上がってきたのはやはりデスストでノーマン・リーダスに興味が湧いたからだろうか。バイオシリーズの影響でゾンビものへの熱も上がって、ようやくまともに見る気になった。

 

ゲーム版とは違って人の感情を逆撫でする露骨に嫌なキャラはいないので感情移入しやすい。どの人物も少しずつ違う独自の倫理観を持っているので、誰の考えに賛同できるかは見る者次第というのが面白いところ。加えて、その人達の考え方が変化していくところをじっくり見ることができるのはドラマならでは。

人の変化という点では、「ゾンビ世界での子育て」は最大級の見どころじゃないだろうか。特に未来のない極限状態で子どもをつくる意味・子どもが生きる意味を問う彼らの様子を、未来に閉塞感漂う現代社会(特に昨今)と重ねてしまう。

 

今作のゾンビ改め「ウォーカー」たち。主題となるのはコミュニティ内の人間模様だが、それをかき乱す舞台装置がウォーカーの役目。ウォーカーの習性の描写が大雑把なので、少々強引で雑な展開になることも多いのがこの作品の不満点。ウォーカーの理不尽な活躍(?)で主人公サイドがどんどん不幸に陥っていくことが多いので見る人によっては萎えてしまうかも。まぁ、そこを丁寧に説得力を持たせて描いたところで結果は同じなのであまり気にせずに見るべきなんだろう。

 

ノーマン・リーダス演じるダリルはどこかデスストのサムと重なるシーンが多く、小島監督ウォーキング・デッドにハマってここのノーマンに惹かれたんだろうなぁというのが何となくわかるのは面白い。デスストをプレイしてから見てよかった。

 

S3はそれまでの因縁が一気に爆発していて素晴らしい。内容的にも一区切り付くので、興味のある方は一先ずここまでを目標に見るのがおすすめ。

シーズンは現時点で10もあるので全てを見ようとすると大変だし恐らく外れシーズンもありそうだが、酸いも甘いも見届けようと思う。ちなみにシーズン10最終話はコロナの影響で放送日未定だそうで。ゾンビもコロナには勝てない。