泥沼記

【Cyberpunk 2077】おすすめグラフィック&HDR設定

久しぶりに遊び直して設定についても色々見直したので、新たな記事としてまとめました。

こちらの記事も一応残しておきます。

グラフィック設定

(参考サイト)
closedalpha.com
RTX3070でも1440p解像度をプリセット「レイトレーシング:ウルトラ」で遊べないことはないが快適とは言い難い。DLSS自動では殆ど「ウルトラパフォーマンス」が割り振られているようなので目の焦点を合わせにくいほど映像がぼやけて見えるし、DLSS「パフォーマンス」ではフレームレートが安定しない。
高設定は早々に諦めてフレームレートを安定させつつなるべく映像の見栄えも落ちないように色々下げて試していたが、意外にも大きな効果を発揮したのが「低速HDDモード」。この設定はSSDでも効果的で、人通りの多い昼間のフレームレートが安定するしハイスピード運転中にVが車の天井を突き抜けてカカシ化する不具合も防ぐことができる。設定内の「ゲームプレイ」タブにてオンにできる。
追記:
アップデート後久しぶりに遊んでいるけど、なかなか安定性が上がった気がする。ちゃんと検証してないけど今なら低速HDDモードオフでも大丈夫かもしれない。

グラフィック設定は

  • ボリューメトリッククラウド:中
  • スクリーンスペース反射の質:高orウルトラ
  • アンビエントオクルージョン:高
  • レイトレースライティング :中
  • DLSS:パフォーマンス

に落ち着いた。
ボリューメトリッククラウドは下げても全く気にならない。スクリーンスペース反射(SSR)とアンビエントオクルージョン(AO)も劇的な変化はないのでフレームレートを優先したい人は下げていいかもしれない。一応SSRを上げておけば車のボディなどの光の反射が綺麗になるし、AOはキャラクターの表情・髪の毛の影、壁と床の境目の影などが綺麗になる。
ボリューメトリックフォグはレイトレに次いでフレームレートに影響する項目だが、下げると街灯などの光が粗くなる。ただ、これについてはウルトラでも少し粗く見えるので気にせず下げてしまってもいいかも。あと、視野角を上げるとフレームレートが大きく下がったので重い人は80以下に収めておいた方がいい。
大体のゲームでは要らないモーションブラーだがこのゲームではオンにすると中々綺麗になる。ネオンの光が良い感じにぼかされるし、ステルスキルの動作なども滑らかに見える。「高」だと流石に大袈裟すぎるので「低」がオススメ。


HDR設定

HDRをオンにするとそこら中に敷き詰められたネオンが更に美しく見える。マズルフラッシュやブレインダンス開始時の演出なども眩しくなるので没入感も高まる。

Windowsのディスプレイ設定でHDRをオンにしないとゲーム内設定で有効化できないので注意。モニター側のHDR設定だと手軽なんだけどUIまでHDR輝度になってしまって凄く目に悪いため、諦めてちゃんと設定することにした。
僕のモニターだと

  • HDR10 PQ
  • 最大輝度700~1000nit
  • トーンマッピング中点1.35~1.45

くらいが丁度良く感じる。暗い場所はとことん暗くなるが、トーンマッピング中点をこれ以上上げると今度は明るい場所でNPCの肌が明るく見えすぎる。Falloutのようにライトを点けられたらいいんだけど…。
最大輝度については長時間プレイするなら700nitくらいが丁度良いけど、1000nitなら色んな光源が下品なほど眩しくなってこれはこれで良い雰囲気。


一人称運転で起きる輝度バグ

レイトレースライティングをオンにしていると昼間の車内から外が明るく見えすぎる謎の不具合がある。(ついでに同乗NPCの目も光る)
昼間は三人称運転に切り替えておけば問題ないのだが、一人称運転に拘りたいならバイクに乗ることで回避が可能。また、天井がシースルーの「カリバーン」や窓が広い一部の車種ではかなり緩和される。「ミズタニ シオンMZ2」をオープンカー化するMODもおすすめ。

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Epic Gamesセールで今更The Crew 2を買った

Epic Gamesの1000円クーポンを利用して『The Crew 2』を購入。PayPalの800円OFFクーポン(12/20まで)も利用したのでなんとGold Editionを576円で買うことができた。安い。


The Crewは3年前くらいに無印をPS4で少し遊んだが、一人称視点のドライブだと流石にグラフィックがショボかったのでちょっと遊んだだけでやめてしまった。2でもグラフィック自体はそれほど進化していないようだが、PC版では最高設定だとなかなか綺麗だしフレームレートも60FPSまで引き上げられるので快適。アメリカ全土を再現したとんでもなく広いマップをドライブできるのは強い魅力。
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しかもこのゲーム、比較的新しいタイトルなのでMustangの新車である「Shelby Mustang GT500」が登場する。
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今までMustangシリーズはそんなに好きでもなかったけど、GT500は昔の日本のスポーツカーっぽくて凄く好み。


肝心のレースが退屈なのは残念なところだが、ドライブゲームとしてはおすすめできる一作だ。

Cyberpunk 2077をようやく始めた

※スクショあり
Cyberpunk 2077(PC版)をとうとう遊びはじめた。本当は発売日にプレイしたくてたまらなかったけど1週間以上出遅れてしまった…。

町並みの魅力

ブレードランナー』で見たようなゴチャゴチャした近未来都市が舞台のオープンワールドという強すぎる魅力。昔から『クーロンズゲート』や『スリーピングドッグス』のようなネオン輝く猥雑な町が登場するゲームは大好物だったけど、まさかAAA級タイトルで楽しめる日が来ようとは…。ネオンの輝きはレイトレーシングとの相性が抜群で、次世代ゲームっぽさも感じられる。
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ローチよろしく車を呼び出すこともできるのだが、そんなお膳立てがあっても車に乗りたくならない。乗り物のあるオープンワールドゲームで序盤からこんな風に思うのは初めてかもしれない。もうずっと徒歩でいいくらい最高の町並み。


サブクエの魅力

お散歩でナイトシティの外観を心ゆくまで楽しんだ後は作りこまれた豊富なサブクエストでナイトシティの内面を楽しむ。
サブクエストには大きく分けて三種類。

  • メインキャラと絡むストーリー性の濃い準メインクエスト。
  • 準メインほどではないもののしっかり会話イベント・分岐のあるサブクエスト。クリアするとメインクエストの選択肢が増えるものまである。
  • The Witcher 3のハテナマークのような、ストーリー性を読み物で補完する簡素なクエスト。

特に真ん中のタイプのクエストはそこそこ作りこまれているのにとんでもない数があり、今作の狂ったボリュームに驚かされる。これらのサブクエストが世界観をどんどん深めていき、抜け出せないほどハマっていく…。


ゲームシステム

パークやインプラントの組み合わせで多種多様なビルドを組むことができる上、装備品のハクスラ要素や銃のアタッチメントまである。チュートリアルではハッキングや読み物を含めて幅広く底知れないゲーム要素を見せつけられるので食傷気味になるかもしれないが、難易度を上げなければ適当に自分の好きな要素をつまみ食いしながら遊べるはず。逆に高難易度では見下ろし型RPGのような奥深さを感じられそうで今から二周目が楽しみになってくる。
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RPGということで敵は少し固いけど、Borderlandsくらいの固さなのでFPSとしても丁度いいバランスになっている。流石にBorderlandsほど多彩で個性的な銃で戦う楽しみはないものの、武器を弾薬数や気分で切り替えながら戦うので遊び心地は似ていると思う。ステルスプレイも中々本格的で、死体を隠す、監視カメラから逃れる、ハッキングで陽動する、更には銃にサイレンサーを付けることまでできる。


まとめ

CS版では返金騒動にまで発展しているしPC版でも動作の不安定さ・バグの多さで賛否両論巻き起こっているが、『AKIRA』や『攻殻機動隊』が好きなオタクなら好みにぶっ刺さる最高のゲームなのは間違いない。反面、サイバーパンクというジャンルにハマれない人やゲームシステムに煩雑さを感じる人にとっては期待外れなゲームとなってしまうかもしれない。The Witcher 3と同じく探索可能な場所は全てマップ上に表記されているので、『The Elder Scrolls』や『Fallout』のように自力であれこれ見つける楽しみが薄い点にも注意が必要だ。(とはいえ、探索要素は高密度に配置されているのでマップをきっちり見ずにブラブラするという遊び方も可能ではある)



にしても、ネオンのビビッドな光とバスの効いたBGMで目と耳を容赦無く痛めつけている気がする…。でも、刺激的な方がナイトシティにどっぷり浸っている気がしてHDRオンで大音量プレイするのはやめられない。インプラント化してぇ…。

PS5を1週間使ってみた感想

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くじ引き気分で申し込んでいたPS5 Digital Editionがまさかの当選。
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ローンチタイトルをすぐに遊びたいわけでもないし初期不良が怖いので正直ちょっと迷ったが、互換機能目当てに購入。2015年末からずっと使っていた通常版PS4はようやくお役御免となった。最近Apexのフレームレートがかなり怪しかったし、コントローラの左スティックもずっと不調だった。世代交代のタイミングで買い替える気にもならず我慢していたけど、やっと解放された…。うれしい…。

DualSenseとAstro's Playroom

※スクショ有、ネタバレ注意
正直言うとDualSenseの新機能にはあまり期待していなかったのだが、ハンコンのFFBのような機能を幅広いジャンルのゲームで体験できると考えれば地味だけど面白い試みに思える。
まずはDualSenseの凄さを体感できると噂の「Astro's Playroom」を遊んでみた。64マリオ的な3DアクションゲームをベースにDualSenseの新機能を余す所なく体験できるように作られていて、オマケとは侮れないほどのボリュームと作り込みもある。
↓各所に散りばめられた名作オマージュにはニヤリとさせられる
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↓ポケステの起動音、懐かしすぎる…

目玉であるアダプティブトリガー(L2・R2の抵抗変化)とハプティックフィードバック(多彩な振動機能)は4DX映画のような押し付けがましいものではないかと不安だったけど、意外と自然に楽しめた。
アダプティブトリガーによって抵抗が増したR2・L2ボタンをグイッと押し込む感覚はクセになる気持ちよさ。操作の手応えをしっかりを感じられる。
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ハプティックフィードバックは地味そうに思っていたが、Astro's Playroomでは大胆に活用されているので場面ごとに振動が大きく変わって楽しい。固い床を歩く際のコツコツという小気味良い振動からは振動機能の進化が分かりやすいし、トリガーとの合わせ技が発揮されるステージには驚かされた。振動が気になる人・苦手な人は本体設定から振動の強さを変えることもできる。
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寄り道しながらだとクリアまでは5時間ほどで中々のボリューム。DualSenseの2つの新機能によって操作する手応え・楽しさを強く感じられるゲームだった。この楽しさはゲームセンターやテーマパークで味わえるような「アトラクション性」に近いかもしれない。新作やPS5版アップグレードでこういった楽しさを持つゲームが増えていくのが待ち遠しい。

PS4ブースト

さて、次は目当てにしていたPS4ブースト。

Sekiro: Shadows Die Twice

まずはアプデ後手付かずだったSekiroをプレイしてみる。三人称視点のゲームなので通常版PS4の30fpsでも割と気にならずに遊べていたが、やはり60fpsだと凄くキモチイイしSSDでロードが短いのも快適。これなら迷って敗れ続けても無念はない。

Ghost of Tsushima

風になびく草木・馬での移動・一対多の戦闘など、このゲームは60fps化の恩恵を強く感じる要素ばかり。芒原を駆け抜ける爽快感は一層増していた。馬で走るときやチャンバラはハプティックフィードバックにピッタリだろうし、DualSenseへの対応も熱望してしまう。

PS4ではどぎつい色味に感じた「ドラマティック」のコントラスト設定も、PS5では凄くしっくりくる

互換で遊ぶ場合でも×ボタン決定に既に対応しているゲームが意外と多く、1週間も遊ぶと完全に慣れてしまった。最近のゲームだけでなく「FARCRY5」や「Need fo Speed Payback」など一昔前のゲームでも対応しているものがあって驚き。
ただ、長く遊んだゲームだとついつい癖で○×間違いが抜けないところもある。例えば僕はSekiroの鬼仏で回復するときには未だに○を押してしまう。とはいえ、些細なことなので全くストレスは感じていない。

ちなみに「God of War」と「The Last of Us part Ⅱ」がDualSenseの機能に対応している、という記事(Last of Us 2 PS5 supports haptic feedback | GamesRadar+)もあったが、残念ながら振動やトリガーの変化は感じられなかった。DualSenseでは振動自体の質も向上しているので、これをハプティックフィードバックによる変化だと勘違いしたのかもしれない。
やはりDualSenseの新機能はPS5版タイトル限定なのだろう。互換ではなくPS5版にアップグレードできるタイトル(No Man's Sky、Borderlands 3など)はDualSenseの新機能に対応していた。

不具合と延長保証

購入から1週間経つが不具合は一度だけ。Ghost of Tsushimaの新データ開始時のセーブデータを作成する際にアプリがフリーズしてしまったが、システムソフトウェアに異常はなくホーム画面からアプリを終了できる軽いものだった。恐らくPS4で作ったデータに上書きを実行したことが原因だろう。やり直してみると問題なく進めることができた。
まぁ初期ロットだからいずれ他にもっと大きな不具合が出てくることも覚悟している。保証があるけど手続きは面倒だし、ようやく退役したPS4を引っ張り出したくもないので結構不安な要素。

PS4proでは発売後半年ほどでSony公式の延長保証が登場したので、PS5でもいずれ公式保証が来る可能性は高い。PS4では税抜3000円で1年保証から3年保証にグレードアップ、期間中に修理2回or本体交換1回を無料でしてくれるものだった。家電店の延長保証は修理費用一部負担のものが多いので入らない方がいいかもしれない。(もちろん公式保証が確定しているわけではない点に注意)

最大の不満

一番の不満は、新作タイトルの少なさ。ファミ通による発売予定リストを見ると、これから半年で発売されるタイトルはリマスターやPS4向けに開発されていそうな縦マルチも含めたった15本しかない上、その後の発売予定も2021年内未定ばかりだ。ローンチが寂しかった覚えのあるPS4でも半年間で24本のタイトルが発売されていたようなので、かなり減っている。流石にこれだけ少ないのはコロナによる開発の遅れが原因だろうから仕方ないけど…。
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↑こちらはPS5から見ることのできるストア内のもの。近日発売と銘打たれているが発売日が決まっているのはDeathloopだけ…。(Immortals Fenyx Risingは12/3に発売済み)

互換で遊ぶことはできるので置物化はしないが、これでは次世代機としてまだまだ買い時とは言えないだろう。ようやく遊びたいソフトが出揃った頃に故障して1年保証が切れていた…なんてことも充分ありえる。

まだPS4ブーストで60fpsや高解像度になるタイトルも少ないので、互換で遊ぶにしてもPS4 Proと殆ど同じだ。新作タイトルは仕方ないにせよ、PS4ブーストやPS5版アップグレードできるタイトルは早めに増やしてほしいところ。

反面、これから半年くらいはローンチタイトルが新作に流されていくこともない。入手困難で不良率の高そうな今焦って買う必要はないとも言える。まして高価で保証が不確かな転売品なんて絶対に買うべきではないだろう。

ベテラン(2017)

最近、アマプラから消えつつあるファン・ジョンミン映画を消化していた。連続で見ているとジョンミンさんの七変化っぷりを堪能できる。
というか最早、ファン・ジョンミンの映画を追いかけていれば韓国映画は一通り楽しめちゃうんじゃないかとさえ思えてくる。韓国映画入門にオススメかもしれない。(アマプラからは今作も含めて結構消えちゃったけど…。)
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今作は韓国映画には珍しく「痛快エンターテインメント」的な作品だった。そんな資本がモノを言いそうなジャンルでも、オヤジくさくて親しみやすい主人公やアジア的で微笑ましいコメディ、見ていて楽しいけどスマートすぎない格闘などのお陰でハリウッド映画にはない魅力を持たせているのが良い。カーチェイスも良い出来だったのには驚き。韓国映画ってカーチェイスだけは残念なクオリティのものが多いし…。
自分の足の臭いをわざわざ嗅ぐようなオヤジくささも、汚らしさがなくコミカルに見えるのは流石ファン・ジョンミン。「アシュラ」の怖い笑顔が嘘のように、人の良いオヤジ感が出ていた。
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庶民vs.富豪のストーリーは一見「金持ちは悪」という安易なものに思えるが、韓国は「ナッツリターン」が起きたようなお国柄。傍若無人に振る舞うエリートは御伽噺の中だけの存在ではない。
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そんな社会批判に加えて、虐げられる貧困層の描写にはお得意の容赦無い表現力が活かされていたし、ハイクオリティなエンターテインメント映画でありながら今までの韓国映画のノウハウが凝縮された贅沢な一作だった。
ちなみにドンソク兄貴もカメオ出演。彼のようなゴツい強面にも喧嘩腰な悪役チョ・テオさん、大物すぎる。

The Witch 魔女(2018)

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韓国映画の持ち味は薄いのに超面白い作品。普段は韓国映画が苦手な人も韓国映画に飽き飽きした人も、まずはネタバレ無しで是非楽しんでみてほしい。

以下ネタバレありの感想。


















韓国映画の持ち味であり欠点でもあるのは「胸糞の悪い容赦ない展開」と「コメディや町並みのアジア臭さ」。これらはハリウッド映画にない強い魅力だ。
そんな韓国映画のことだから今作でも途中から「とんでもなく胸糞の悪い展開になるんだろうなぁ…」と覚悟を決めて見ていたのだが、それほど痛ましい展開もないまま映画は後半へと突入。
研究所での非道な行いをくどくどと説明し始めた辺りで「アクションとかのクオリティは高いけど韓国映画色も薄いし、ハリウッド映画の陳腐な後追いになっちゃってるなぁ」と少しガッカリしていた。しかしその直後、そんな僕の内心を見透かすかのように大きな変貌を遂げてくれた
そこから畳み掛ける超人バトルもかなり良い感じ。流石にハリウッド映画には劣るCGも所々に短く使われているだけなので殆ど気にならない。安っぽいCGでゴリ押しする韓国映画も割と多い中で、上手く作られているなぁと感心してしまう。

韓国の田舎娘のおぼこさは今作に不可欠な要素だし、ハリウッドで予算をかけてリメイクしてもこの衝撃は再現不可能だろう。
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韓国映画で散々描かれてきた胸糞の悪さも町並み描写もほんわかコメディも捨て去って、代わりに韓国人キャストだからこそキマるどんでん返しを見せつけてくれた。
それだけに続編では新鮮さを出すのが難しくなるかもしれないが、それでも大きく期待してしまう映画だった。次回作は是非とも映画館で見たいなぁ…。


ちなみに「おぼこい」なんて書いてしまったが、ク・ジャユンを演じたキム・ダミは今韓国内で大注目されている新人女優。ネトフリドラマ「梨泰院クラス」でもヒロインを演じている。

Final Fantasy XV エピソードアーデンまで遊び終えての感想

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数年前、魔が刺して買ったゲーム。キングスレイブやブラザーフッドをきっちり見て万全の状態で遊び始めたが、レガリアでBGMを聴くうちに過去作品を遊びたくなって積んでしまったのであった…。最近遊び直してようやくクリア。

 

散々な評価からハードルを大きく下げていたこともあってそこそこ楽しむことができたが、やはり後半のプロットだけ並べたようなスカスカ展開には出来の悪さを感じてしまう。列車の旅で徐々に寂寥感が増していく感じは良かったんだけどなぁ…。「世界のために命を投げ出す英雄だってやっぱ辛えんだ、人間だもの」というテーマも嫌いじゃない。

 

ファンタジー世界なのにドライブと列車で妙に現実的な旅をするところは個人的には好み。ドライブ中に髪がなびいたり急ブレーキに反応したり、キャンプの食事シーンではきちんとその日の料理を食べていたりといった変に細かい作り込みには新鮮さを感じた。ただ、ドライブの大半はレール式だし、街や探索できるロケーションも少ないので肝心な部分の作り込みは足りない。

 

戦闘は軽快で中々楽しいが、ロックオンシステムの面倒さやいちいちアイテムを使わされる回復システムなど不満点も多い。ヒーラー設定ができればいいのに。

モンスターのグラフィックやデザインは良いのにストーリー性皆無のモブハントで戦うことが殆どだし、サブクエストも単調でストーリー性に欠けるものが多い。

ダンジョンもあっさりしたものばかり。梯子を律儀に降りたり狭い所を潜り抜けたりする演出はいちいち鬱陶しい。その分隠しダンジョンはギミックだらけだが、このゲームの操作性でマリオをやらされても楽しさは皆無だし、流石に投げ出した。

ロイヤルパックで追加されたラストダンジョンだけは遊び応えがあって楽しかった。崩壊したインソムニアの景色には圧倒される。

 

DLCエピソードについてはストーリーも含め概ね満足。エピソード毎にゲーム性も大きく違っていて、作り込みは深くないが遊んでいて中々楽しいものだった。エピソードイグニスでは本編で活かしきれなかった彼とノクティスの関係性が最大限に引き出されていてかなり感動的。このエピソードは本編に含めるべきだった。

最後のDLCとなってしまったエピソードアーデンも、過去のインソムニアで暴れ回ることができる中々楽しい出来。ストーリーはエピソードノクティスに繋げるための煮え切らないものだったが。

結局立ち消えとなってしまったEp.ノクティスの構想を見るのは虚しいものだが、Ep.イグニスの別エンドで何となくどんな展開になるのかは分かったし、もう一つのエンディングとして脳内補完しておくことにしよう…。

 

そんな感じで、不満だらけではあるけどなんだかんだで大体遊び尽くしてしまったFFXV。やりたかったことが何となく分かるだけに、料理グラフィックのようなしょうもない枝葉にばかり拘って大事な部分を疎かにしちゃったのが残念でならない。

細かいこだわりを捨てても作りきれないなら、グラフィックを落とすか鉄道の旅だけに絞り込んでくれればよかったんだけどなぁ…。