泥沼記

シェフ 三ツ星フードトラック始めました(2014)

そこそこ興味はあったが長いこと見ていなかった作品。エンドゲームでジョン・ファブローを見てから、一気に見たくなった。

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テンポも良く気楽に楽しめる映画だが、そこそこウルっとくるところもあり良い作品だった。お腹がすくこと間違いなしなので深夜の視聴は要注意。

 

以下ネタバレあり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

料理映画というと格式高いレストランで一流料理人が、味の想像もつかない料理を作る様子をなんとなく思い浮かべてしまう。

本作も前半は高級レストランでの話だが、カールが作る料理の中でフォーカスされるのはプライベートに作るチーズサンドやペペロンチーノといった庶民的な料理。

一流シェフがこだわり抜いて作る庶民派料理は本当に美味しそうで、カリッと良い音を立てるチーズサンドを見ているとまだ前半なのに猛烈に腹が減る。(ジョン・ファブローもほんと旨そうに食うし…)

 

後半は拍車をかけて食欲を刺激してくる内容で、カールの作るキューバサンドは勿論、ニューオリンズのドーナツ「ベニエ」やテキサスバーベキューなどアメリカ各地のご当地グルメが本当に旨そう。どこもかしこもハンバーガーというイメージのアメリカでも地域ごとに色々あるんだなぁ。

 

食べ物以外の見どころも勿論ある。

やはりジョン・ファブローの演技は流石で、全くわざとらしくない素晴らしいものだった。特に調理シーンが大好きで、プロの料理人っぽさのある手際がよくて少し雑な感じが最高。それでいて楽しそうに活き活きと料理しているし。YouTubeで料理チャンネルを開いてほしい。

 

父と息子の親子愛やロードムービー的要素も素敵で、ここでもファブローの演技が遺憾無く発揮されていた。バカで純粋な親父のウル目にはこっちもウルっとくる。

ツイッターなど現代のあれこれにおじさんが苦戦する様子も面白く、そういったコメディ要素もわざとらしくないクスっと笑えるものだった。

テンポ良く進むしノリの良い音楽も随所に散りばめられていて、お腹が空いてイライラしてきても耐えながら見ることができる。

珍しく髭の薄いロバート・ダウニー・Jrもハンサムで、意味不明なキャラがよかった(?)

 

フードトラック経営で苦境に立たされる展開がありそうで勝手にハラハラしていたがそういう展開はなく、最後まで気楽に楽しめる映画だった。都合の良すぎる展開ではあるけど、美味しそうな料理に幸せなストーリーという、この映画に求める物は全て詰まっていたといえる。

とはいえこんなものを劇場のスクリーンで見せられたら、お腹が空いて発狂していただろう。それほど調理、食事シーンが見事に描かれていた。